どっちも拙い

 よしもとばななさんの「ある居酒屋での不快なできごと」は、読んだ瞬間、ああこれはルサンチマン刺激するなぁ、と思いました。

1.そもそもこそこそ飲む程度に本人たちも「よくないこと(ルールには抵触している)」ことを知ってる
2.にもかかわらず、本人の持つ人脈という権力を振りかざして負け惜しみを言ってしまっている

 持てるものならルールを無視してもいい、というのは持たざる者の反感を買いまくりますわな。いくら、感情的に怒っていると言っても、美しくない。

 それと同時に、店長の対応も拙いのは確か。まず、感情的になりすぎ余裕なさすぎ。ルールを杓子定規に適用しすぎ。もう少し柔軟性と交渉力があれば、丸く収めてお互い気持よくなれただろうにとは思う。

 まず本人たちが前もって事情を相談しておいたり、発覚後でも店長側が理由を尋ねるなりして、「お別れする友達への贈り物」という形で特別なサービスとして提供することができていれば。よくあるじゃないですか、「これはお誕生日サービスです」ってやつ。お別れやお祝いは誰にでも起こることで、そんなにしょっちゅうではないし、特別扱いしてもあんまり問題にはならない(どんな人でもそういうときには受けられて平等だから)と思うの。そういう、お互いの事情を汲んだ落とし所に持って行けていればよかったのにね。

 といって、自分のような非コミュがその現場でできるかと言われると超微妙なんじゃけど。そして、後からはなんとでも言えるわけなんだけどね。