言葉の順番への不感症

 ずいぶん前になるけれど、言葉の順番がいかに重要かを示すひとつの例というエントリがあって、

  • 今大事なのは仕事 いつも大事なのはお前
  • いつも大事なのはお前 今大事なのは仕事

 で、前者がよくて後者がいいという話が出ていた。ブクマには書いたんだけど、私には「あんまり変わらないように見える」。どっちにしろ、今大事なのは仕事なんだね、いつもは今には含まれないの?というまず論理的にどうなの、というところのほうが気になってしまう。

 一般の人はそうではないらしい。何が違うんだろうと、しばらく考えて、私の思考がそもそもとっちかってるせいかもしれないと思い至った。だいたい、1を聞くとそれに関連する3とか4くらいの事項が「ほぼ並行して」想起される脱線思考なので、もともとひとつの筋を追いにくいというのがある。その中を、一生懸命要るもの要らないもの取り分けて理解をしているので、多少順序が食い違おうが意味は一緒だと感じるらしい。

 あえて数学的に言うなら、頭の中は集合で要素間に順序はない。順序まで考慮しないといけないとなるとなかなか難しい。後ろがメイン…朝三暮四?

 あと、そもそも「私と仕事とどちらが大事なの」という質問自体しない気がするので、それも良くわからなさを助長している気がするけれど。訴えたい内容的には「あなたが最近仕事で忙しいから、私はひどく悲しい思いをしている。あまりにほうっておかれるので、あなたにとって私は大事でないと感じている。その悲しく憤る気持ちをわかってほしいし、大事であるとちゃんと言って欲しい」ということなんだろうけれど。字面だけ取ると答えに困る。

 「あなたはそう思うの?」というのを「私はそう思わない」という意味だとわからず、ただの確認の質問だと思ってた人間にとってはなかなか難しい。