素朴な疑問についての個人的な回答

さて、素朴な疑問だが、世のトランスジェンダーを自称する人たちは、どうして自らがそうであることを強く主張したがり、他者にそれを認めさせようと苦心するのだろうか?そこが僕にはどうしても理解できないことのひとつだ。まるで、MMOのネカマがしなをつくって殊更に女を強調したがるのとよく似ているではないか。

http://d.hatena.ne.jp/napsucks/20090617/1245174939

 ひとつは、自己主張しないと認めてもらえないから、というのがあると思います。「体は男/女なんだけど心は女/男なんです」と1回言っただけで、じゃあ女/男として扱います、という人は珍しいと思います。ふつう、「え?でもあなた男/女ですね」って答えますよね。過度に自己主張して否定しておかないと、すぐ上書きされてしまう。

 知り合いにMTFで、現在体改造完了してすっかり落ち着いた人がいますが、普通におばさんとして暮らしてますよ。自然に女性として扱われるようになったので、過度に自己主張する必要がなくなって、本人も自然に女性らしくできるようになったようです。今や、どこからどう見てもそのへんにいる普通のおばさん。

 あとは、脳が主張する性に体を合わせられたのも大きいのかな。あるべきものがなくて、なくていいものがついてる。それがとても気持ち悪くて仕方がない。醜い傷が体についてる感じなんでしょうか。それを覆い隠そうとするので、過度になってしまうというのもあると思います。

たとえば仮に、僕が幼いころから女装をさせられていて、しかも自分には女性器がついていて、完全に女性として育てられていたとしたら、果たして僕自身がそれに違和感を持っただろうか?その場合僕は「私、本当は男なのになぁ」って疑問をいだいただろうか?周囲の認識を押しのけてまで、自らの肉体の性(=この場合は女)を否定し、自認する性を主張し、他者に理解を求めただろうか?

もちろん仮定だから想像の粋は出ないが、答えはおそらくNOだ。僕は肉体の性を受け入れて違和感なく生きていたはずだ。

 私自身は、「幼いころから女装をさせられていて、しかも自分には女性器がついていて、完全に女性として育てられていた」けれど、「自分はどっちなんだろう?」という謎の性自認でしたね。女性という自認もなく、さりとて、男性という自認もなく。生理が遅かったので、「もしかして、遺伝子的には男性なのでは」と疑ったことも。

 肉体の性をそのまま素直に受け入れられるということが、とても羨ましく感じられます。私は多分、男性に生まれていたとしても、「自分はどっちなんだろう?」と思ってたような気がしますよ。

性認識は肉体的な部分はもちろんだが後天的な教育が加わってより強固なものとなる。たとえばクラインフェルターの人間が女性としてなんら自らの性に疑問なく成長した例だって多い(結婚して子供ができなくてようやく気づいたという例すらある)。男性の遺伝子を持った人間でさえ後天的な教育で女性として違和感なく成長するのだ、どのような影響があれば自らの肉体や他者からの教育すら乗り越えて性に疑問をいだくことができるのだろうか?

 脳がしつこくそう主張するんだとしか。主張の弱い人もいるし、強い人もいる。それだけのことでしょう。クラインフェルターの例を出してますが、乳児期に男性器を失って女性として育てられた14例では、8例が男性の性自認だったそうです。とりあえずWikipediaから。

遺伝的には男性である患児計16例(5歳から16歳)の中で、新生児期に外科的処置を行ってに社会的・法律的にも性別を女性とされた14 例の対象者のうち8 例が研究の過程で自分は男性であると申告し、他方、男性として育てられた 2 例は男性のままであった。

この患児は性自認に従って次のグループに分類できる。

・5例は女性として生活していた。
・3例は(うち 2 例が自分は男性であると申告していたが)性同一性が曖昧な状態で生活していた。
・8例は男性として生活し、うち6例が性別を女性から男性へと変更していた。

16例の対象者は全員,中等度から高度の男性に典型的と考えられる態度や関心を示した。追跡期間は 34〜98 ヵ月。

性同一性 - Wikipedia

 だからむしろ、今から男性器を除去して、女性として生活することを考えてみるほうが近いと思います。男性器除去して女性性器造成して、女性として暮らすようになったら、男性と愛し合えるようになるかを想像してみたらいいんじゃないでしょうか?性自認がそれほど外見で変えやすいものなら、今からでもきっと大丈夫。相手は異性愛者だし。問題なし。

(なお、厳密には、性嗜好と性自認は違います)

思うに、自称トランスジェンダーたちは、心のどこかで自分の主張に無理があることに気づいているのではないだろうか?たとえば、MMOのネカマが自分が女性であることを不自然なほどPRするのは、彼らが性を偽っていることを自覚しているからである。嘘をついている自覚があるからこそ、彼らは理想の自分の姿を相手に認めさせようとして必死になり、声高に周囲に理解を求め自分の存在を主張しつづけるのだ。しかし残念なことに、彼(彼女)らが努力すればするほど、その姿は理想とする本物の異性からかけ離れ、むしろ異様さが逆に際立っていく。気づかないのはネカマ本人だけである。よもや、自称トランスジェンダーもこれと同じロジックではないだろうか?それともこれも偏見なのだろうか?

 そういう人がいるということを信じたがってないのは、文章からよくわかります。「自称」とか、「偽ってる」とか、はなから彼らの性自認が違うことを認めてないんですね。